錨を上げよ <三> 漂流篇 (幻冬舎文庫)
によって 百田 尚樹
4.1 5つ星のうち(44人の読者)
錨を上げよ <三> 漂流篇 (幻冬舎文庫) mobiダウンロード - 内容紹介 厳戒態勢の北方領土で、又三の密漁船が暗躍する! 天下の風来坊・作田又三、24歳にしてソ連との国境の町・根室に立つ。 一生に一作しか書けない小説。『錨を上げよ』には私のすべてが詰まっている。 ――百田尚樹 ●あらすじ 麻雀店員、見習いホスト、右翼団員、パチンコ店員、レコード店員……。 昭和五十年代の東京を漂流するように仕事を転々とする又三は、ある日憑かれたように北海道根室の地に立つ。 北方領土の海に跋扈する密漁船に乗った又三に迫る、ソ連の警備艇。 利権を狙う地元ヤクザとのトラブルも勃発し――。 野生を剥き出しにした又三が北の荒海で暴れ回る! 内容(「BOOK」データベースより) 麻雀店員、見習いホスト、右翼団員、パチンコ店員、レコード店員…。昭和五十年代の東京を漂流するように仕事を転々とする又三は、ある日憑かれたように北海道根室の地に立つ。北方領土の海に跋扈する密漁船に乗った又三に迫る、ソ連の警備艇。利権を狙う地元ヤクザとのトラブルも勃発し―。野性を剥き出しにした又三が北の荒海で暴れ回る! 著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より) 百田/尚樹 1956年大阪府生まれ。放送作家として「探偵!ナイトスクープ」などの番組で活躍後、2006年に『永遠の0(ゼロ)』で作家デビュー。13年には『海賊とよばれた男』で第一〇回本屋大賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです) 続きを見る
錨を上げよ <三> 漂流篇 (幻冬舎文庫)の詳細
本のタイトル : 錨を上げよ <三> 漂流篇 (幻冬舎文庫)
作者 : 百田 尚樹
ISBN-10 : 4344429125
発売日 : 2019/10/21
カテゴリ : 本
ファイル名 : 錨を上げよ-三-漂流篇-幻冬舎文庫.pdf
ファイルサイズ : 20.55 (現在のサーバー速度は26.6 Mbpsです
以下は 錨を上げよ <三> 漂流篇 (幻冬舎文庫) の最も正直なレビューです。 この本を読んだり購入したりする場合は、これを検討してください。
人は時として人の人生を垣間見ることが好きだ。噂話だったり、人生相談だったり、ドラマだったり等様々であるが、それは誰しも自分の1通りの人生しか歩めないからだと思う。ナチス・ドイツの焚書に対してハインリッヒ・ハイネは「本を焼く者は、いずれ人を焼くことになる。」と避難している。本には著者の人格が宿る筆者自身とも言える。本書はまさに「人」そのもののようだ。すべての小説は筆者のアイディアや経験が元になっているわけだが、本書における又三の生き方はドキュメンタリーを観ているかのようなリアルさがある。すべて実話だと言われれば信じてしまうだろう。リアルさゆえに主人公の人生を客観的に傍観するのではなく、主人公と共に体感的に生き様を味わう感じ、背後霊となって共に人生の時を駆け抜けていく心情になる。主人公のエネルギー溢れる生き方に読者は振り回される。ワクワクしたり、嫌な気分になったり、又三に対して「それはないだろう!!」と思ったり、又三を嫌いになったりする。まさに背後霊気分だ。漁のパートまで読んでいて何か遙か昔、子供の頃に読んだ本と空気が似ているような気がした。フランスの作家エクトール・アンリ・マロ「家なき子」だ。児童文学であるが、主人公の少年レミは人買いに売られたり、旅芸人になったり、炭鉱夫になったり、親友に出会ったり、幾度となく命がけの旅をして人生を歩んでいく。読者もレミと一緒に旅に出る。又三はレミに比べるとかなりやさぐれているが、彼の一度だけの人生の旅へ読者も同伴することを許してくれるのだ。昨今、映画で体感型4Dなる上映方式があるが本書は体感型小説のようだ。
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