移民国家アメリカの歴史 (岩波新書)
によって 貴堂 嘉之
4.3 5つ星のうち(7人の読者)
移民国家アメリカの歴史 (岩波新書)本pdfダウンロード - 内容紹介 アメリカ合衆国は「移民の国」──誰もが口にするこの国のかたちは、いかに形成され、どう変貌してきたのか。移民を近代世界のグローバルな人流のなかに位置づけ、また日本や中国などアジア系移民の歴史経験に着目して、アメリカ史をとらえなおす。トランプ政権下で揺れ動く〈いま〉を考えるためにも求められる、歴史的視座。 内容(「BOOK」データベースより) アメリカ合衆国は「移民の国」―誰もが口にするこの国のかたちは、どう形成され、いかに変貌してきたのか。移民を近代のグローバル・ヒストリーのなかに位置づけるとともに、日本や中国などアジア系移民の歴史経験に着目して、アメリカ史をとらえなおす。揺れ動く“いま”を考えるためにも求められる、歴史的視座。 著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より) 貴堂/嘉之 1966年、東京生まれ。1994年、東京大学大学院総合文化研究科博士課程中退。現在、一橋大学大学院社会学研究科教授。専攻:アメリカ合衆国史、人種・エスニシティ・ジェンダー研究、移民研究(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです) 続きを見る
移民国家アメリカの歴史 (岩波新書)の詳細
本のタイトル : 移民国家アメリカの歴史 (岩波新書)
作者 : 貴堂 嘉之
ISBN-10 : 4004317444
発売日 : 2018/10/20
カテゴリ : 本
ファイル名 : 移民国家アメリカの歴史-岩波新書.pdf
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アメリカ合衆国が移民で構成される国であることは誰でも知っているが、いつでも移民が歓迎されたわけではない。本書は主にアジア系移民、特に南北戦争前後における中国人移民の歴史と、両大戦期における日本人移民の歴史を近年流行のグローバルヒストリーの視点から取り上げる。建国以前においては、白人系移民のプロテスタントが大きな役割を果たしており、アジア系移民の果たした役割が記述されることは少ない。これは、仕方ないであろう。南北戦争前後における中国人移民の制限と排斥の歴史記述は、本書の白眉である。特に、大陸横断鉄道建設に中国人移民が貢献したということは本書ではじめて知った。本書から学ぶべき教訓は、移民政策はその時々の歴史的文脈で捉えていかなければならないということだ。トランプ大統領のメキシコ国境の壁建設は、本国における大統領の支持基盤をなす白人労働者を失業から護る意図から為された自国ファースト的政策であるということだ。アメリカは、EU諸国のように、慢性的に労働力が不足しているわけではない。過剰な労働人口がヒスパニック移民の制限に繋がっている。日本は、出入国管理法改正により、特定技能を有する技術者を中心に積極的な「移民」受け入れ政策を打ち出した。その背景には、予測される労働力不足がある。賛否両論あるが、日本も将来的には、移民で溢れる国になることが予想される。EU諸国やアメリカの体験は他人事ではない。本書から学べることは実り多い。お勧めの一冊だ。
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